空間の抜け感を活かしたマンションリノベ
2025.05.30
本日ご紹介するのは、東京都内にあるマンションリノベーションの物件です。ご自宅でもある本物件を手掛けられた、KTdr 髙橋様に空間作りのこだわりをお伺いしました。
ぜひ最後までご覧ください。
明るい空間で植物とくらす
―本物件は、髙橋様ご自身で設計されたと伺いました!
髙橋:はい、そうです。私自身は普段ゼネコンに建築士として勤務しており、主に大学校舎やオフィスビルなどの建築プロジェクトに関わっています。その傍らで個人邸の設計も手掛けてきたのですが、今回は自宅ということで、自分自身で設計しました。
―それではまず、本物件の概要を教えてください。
髙橋:この物件は、私たち夫婦と子ども1人がくらすマンションの一室です。角部屋という特徴を活かして、3面からの光を十分に取り入れる空間構成にしました。また、夫婦で育てているたくさんの観葉植物をインテリアに取り込むように工夫しました。
3面から光が差し込む明るい空間
自然光を活かす空間づくり
―普段の空間作りにおいて、髙橋様が大切にされていることを教えてください。
髙橋:本業と個人の活動の両方において共通しているのは、その建物の場所や土地の魅力を空間にうまく落とし込んで、取り入れることです。この物件では、3面開口の自然光をどう取り入れるかというのが、重要なポイントでした。
正面の窓は北東を向いているので、朝は柔らかい光が差し込みます。また出窓は北西を向いているので、曲面壁に夕方の光が入ります。時間帯によってさまざまな光が入るので、それを活かすために、少しざらつきのある素材を取り入れました。
さまざまな光によって、表情が変化する
髙橋:例えば、曲面壁はプレーンなビニルクロスではなく、ざらっとした質感の左官壁にしています。夕方の光がちょうど曲面壁に差し込むのですが、より立体感が生まれます。他にも、ラワンの木材やリノリウムの床材を取り入れて、時間帯によって柔らかさが変化するようにしました。
曲面壁は表情のある左官仕上げ
床材や木材も丁寧に選定
―今回の物件で、特にこだわられたポイントを教えてください。
髙橋:自宅ということもあり、物件自体を探すことに時間が掛かりました。決め手となったのは、この物件の立地条件とそれによって生まれる”空間の抜け感”です。このマンションは、かつて近くを流れていた川と並行になるように建っていて、周囲の家並みに対して少し斜めを向いています。そのお陰で隣家と真正面で向き合うことがなく、窓やカーテンを開けていても、外からの視線があまり気になりません。
カーテンを開けて過ごすことも多くなると考えていたので、特にこの”抜けの強さ”を意識してプランニングを行いました。マンションが建つ街のかたちや歴史を、自分達らしく、くらしにうまく落とし込むことができたと思います。
物件の抜け感に注目してプランニング
髙橋:素材選びの面では、前の家から使っていたYチェアとPP503の椅子をずっと使っていきたいと考えていたので、この色をベースに家全体の木材の色を決めていきました。キッチンはラワンの素材で限りなく近い色味のものを探し、それに合わせて造作棚やデスクの色も選びました。一口にラワンといっても、実はその色味や表情には幅があって、木材ごとに微妙な違いがあります。なるべく近しい色味が隣り合うように並べて、全体的にトーンが合うようにこだわりました。
椅子の色をベースに木材を選定。ワークチェアは《vertebra03》
抜け感を生み出す工夫
サンルームの扉に《クアドロスリム》を採用
―商品を気に入ってくださっているとのこと、非常に嬉しいです。他に、”こんな商品があったらいいな”というご要望があれば、ぜひ教えてください。
髙橋:空間を設計する際に、ダウンライトなどの照明は重要な要素なのですが、理想のものがなかなか見つからなかったりします。同様に、カーテンのようなテキスタイルも選ぶのが大変だったりします。ミラタップさんのコンセプトに沿うような照明やテキスタイルが出たら嬉しいなと思います。
―貴重なご意見ありがとうございます!早速社内に共有したいと思います。
また、空間づくりやこだわりについて教えていただき、ありがとうございました。
【取材の感想】
風が通り抜けるような心地よさと、空間の広がりを感じられるつくりに感動しました。時間帯によって表情が変わるというお話もとても興味深く、朝や夕方にはまた違った柔らかさが感じられるのだろうなと、ぜひ別の時間にも訪れてみたくなりました。取材にご協力いただいた髙橋様、ありがとうございました!
「お客様訪問インタビュー」では、取材にご協力いただけるお客様を随時募集しています!
設計や施工を担当されるプロのお客様や、日々商品をお使いいただいているユーザー様等、皆様からのお声を紹介させていただきたいと考えています。
ご協力いただける方は、ページ左上のバナーから是非ご応募ください。
今回取材させていただいたお客様
-
KTdr
この記事に登場した商品









