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《フィオレット》開発秘話:目指したのは非日常的な高級感のある洗面空間

今回は、2013年の発売から現在でも人気の洗面カウンター《フィオレット》の開発秘話のご紹介です。

フィオレット
インタビューした担当者
当時企画・開発を担当した大澤
当時企画・開発を担当した
大澤 康弘

「ホテルの洗面空間を住空間でも再現できないか」ということで始まった開発

―どのような経緯で《フィオレット》の企画が始まったのでしょうか。

当時、カウンタータイプの洗面は一般的にはあまり出回っていませんでした。しかし、ホテルではカウンタータイプの洗面が多く、やはり特別な高級感がありますよね。「その特別な空間を再現できないか」ということで、ホテルライクな空間や非日常的な空間を演出できる、カウンタータイプの洗面を開発しようと、企画が始まりました。

当時の企画シートとイメージCG

当時の企画シートとイメージCG

ボウルと天板をシームレスに接着し実現した、清掃性の高いカウンター洗面

―開発を進める中で、どのような苦労がありましたか。

形としては特別な特徴はないのですが、開発を進めていく中で、ボウルと天板をシームレスに接着するというところはこだわった点です。

シームレス接着の天板とボウル

シームレス接着の天板とボウル

―目を閉じて触ったら、継ぎ目が分からないくらい滑らかですね。

天板とボウルを合体させた後、当然凸凹になるので、全部研磨してつぎ目をスムーズにしています。一般的には、天板の下にボウルを設置する場合、間にシリコンのコーキングを充填するので、どうしてもそこにカビが生えたり、劣化したりすることがあります。結局家庭で使うとなると掃除が大変なので、清掃性の良いもの、綺麗なもの、清潔なものということで、シームレスの接着工法ができるボウルを選択しました。

―その他のこだわりも教えてください。

あと、カウンターの高さです。カウンターの下からボウルが見えない高さに設定しています。

ボウルが見えない高さになっている

ボウルが見えない高さになっている

―当社のミニマリズムの精神ですね。

はい、無駄なものをそぎ落としてノイズをなくすという、当社のデザインコンセプトからです。
また、カウンターを支えるブラケットもステンレスで作っています。当時、 一般的に使われるブラケットは、L型で筋交いがピッと入ったデザインしかありませんでした。しかし、ブラケットが見えたときにそれがどうしても美しくないので、ステンレスで三角形のブラケットを作りました。見えてもステンレスで、極力デザインを邪魔しないブラケットにしたりと、見え方にこだわっています。

※W1500サイズは筋交いありのL型ブラケットです。

見えてもデザインを邪魔しない、こだわりのブラケット

見えてもデザインを邪魔しない、こだわりのブラケット

あとは、やはり高級感を感じる部分としては、天板の素材ですね。
人工大理石やメラミンが一般的なのですが、《フィオレット》はクオーツストーンという、クオーツ(天然石)が約90%入った、当時あまり使われていなかった天然の風合いを出せる素材を採用しています。その素材が日本に入ってきて間もないかな?ぐらいで、そういった素材を使って、高級感を醸し出しています。

面材カットサンプル

面材カットサンプル

―カラーバリエーションにもこだわりましたか?

トレンドを見ながら選択していきました。クオーツストーンの色柄は、メーカーに種類がいろいろあったのですが、その中からセレクトして最初は4色(スノー、バター、ココア、ブラック(※現在、スノー以外は廃番))を発売しました。今は天然石にはないカラーも増えています。

発売当初の4カラー

発売当初の4カラー(現在、左上のスノー以外は廃番)

―トレンドと共にカラーも変わってきているのですね。

でも当初から販売しているスノーは人気ですよね。
そうですね、一番どんな空間でもマッチする色柄なので、採用されることが多いです。

―現在では、カラーやサイズ、ボウル位置などバリエーションも増え、進化し続けている《フィオレット》。ホテルライクな空間を演出する際は、ぜひ採用してみてください。

 大澤さんありがとうございました!

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