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《ピッタミラー》開発秘話:ありそうでなかったサイズオーダーLEDミラー

今回は、2024年春に発売し、売上も絶好調のサイズオーダーミラー《ピッタミラー》の開発秘話についてご紹介いたします。

《ピッタミラー》

ありそうでなかったオーダーミラー

―《ピッタミラー》はその名の通り幅を1mm単位でサイズオーダーでき、どんな場所にもピッタリ納まる鏡ですね。企画はどのように始まったのでしょうか?

企画開発課の福永

企画開発課の福永

《ピッタミラー》は約1年前から企画を始め、今年2024年の春に発売しました。当社では《カスタムカウンター》《フィオレット》などサイズオーダーができる洗面台を販売していますが非常に好調な売り上げで、幅1500mm以上の大きなサイズもよく売れています。しかし、当時販売していたミラーの最大サイズは幅1200mmまでしかありませんでした。
当社のショールームスタッフからも大型ミラーの要望は多くあり、ミリオーダーのできる大型ミラーがあれば売れるのではないかと考え、企画を始めました。

照明付きのオーダーと簡単施工を実現

―デザインのコンセプトを教えてください。

コンセプトは「どんな空間にもピタリとはまるサイズオーダーミラー」。
ポイントは以下の3つです。

  • ・お客様一人一人の要望に対応可能なこと。(1台からの受注対応)
  • ・非住宅から一般家庭まで幅広い場所でお使いいただけること。(小型から大型まで作れるミリオーダー)
  • ・簡単施工であること。(壁掛け式施工)

上記を実現するために、製造方法や壁掛け式の簡単な施工法について検討していきました。LED照明は私が照明に関する知識があまりなく、サイズオーダーを実現できるか不安でしたが、法人営業スタッフに相談した時に「販売価格が多少高くなっても絶対にLED照明もあった方が良い。要望は多いので売れる。」というアドバイスを聞いて仕様に入れることにしました。LED照明付きの方が通常タイプより売れているので、このアドバイスを取り入れて本当に良かったです。

企画当初に作っていたCG

企画当初に作っていたCG

―苦労した点を教えてください。

他社のオーダーミラーを調べた時に取り付け金具が簡素で、施工がとても大変ということを聞きました。接着剤などで壁に直接付けるタイプの鏡は、壁の歪みを拾って映像が歪んでしまいます。特に大型ミラーになるほどプロでも施工が難しいそうです。インターネットでもDIYで個人が壁に取り付けるタイプの簡易なミラーも沢山ありますが、姿見のような大型のものは水平を出して歪みがないように施工することは難しいです。

そこで、金具と鏡を分けて施工することで壁の歪みを拾わない方法を協力先の製造工場と相談して検討していきました。

―苦労した点を教えてください。

ミラー本体の固定金具をブラケットに引っ掛けて壁に設置する

ミラー本体の固定金具をブラケットに引っ掛けて壁に設置する

―表から見るとシンプルなミラーですが、裏側には工夫が詰まっているのですね!

そうですね。見た目をシンプルにするために細かい部分でかなり工夫しました。
ミラーの淵は端部の保護と意匠性を兼ね備えたアルミフレームが四方を覆うデザインにしました。フレームも幅1.5mmに設定し、ミラーの方が1mm厚い“ミラー勝ち”の構造にしました。フレームよりミラーの方が出っ張っているのでお掃除の時に鏡を拭きやすく、フレームの内側に汚れが溜まることもありません。見た目もフレームの存在感はほぼ感じられないようになっているので、正面から見ると1枚の鏡が浮いているように見えます。

フレームより1mmだけミラーの方が出ている

フレームより1mmだけミラーの方が出ている

お掃除の時にフレームに当たらない仕様

お掃除の時にフレームに当たらない仕様

フロート形状についてもこだわっています。LED照明の光の広がり方を検証するためにモックアップを作り何度も検証しました。壁からの距離や、金具や照明の位置で光の広がり方が変わってくるのですが、理想的な「ふわっ」とした光り方を再現できる位置を微調整していきました。

検証倉庫での試作品

検証倉庫での試作品

横から見るとどこに照明があるのか見えない

横から見るとどこに照明があるのか見えない

鏡自体は”高透過ミラー”を採用しています。クリアミラーと比べてガラス特有の緑色の成分が少なく、色を忠実に再現するミラーです。繊細な色使いを反映させたい高級ブティックや美容室などでよく使われているミラーです。他社のオーダーミラーはクリアミラーが多かったので、差別化するためにも高機能の素材を選びました。

高透過ミラーと通常ミラー(クリアミラー)の違い

高透過ミラーと通常ミラー(クリアミラー)の違い

サイズオーダー商品の受注生産を叶えるスーパー工場

―これだけの仕様のものを1台ずつオーダーサイズで受注生産できるのはすごいですね。

はい、これは協力工場あってのものです。
金型加工と鏡加工両方ができないと実現できない商品ですが、既存の協力会社にそれが可能な会社があり作っていただきました。その会社は鏡と金属加工以外にも木製加工もされていて、他には中々いないスーパー工場だなと思いますね!
LEDはよく見るとライン照明の部分にハサミマークがあり、その部分で切れるようになっています。ミラーの土台については企業秘密ですが、小さなサイズでも大きなサイズでも部材が取れて仕掛在庫に無駄が出ない作りになっています。

下から見るとハサミマークが

下から見るとハサミマークが

―発売後の評判もよく、お客様のニーズと合致した商品だったということがよくわかりますね。

はい、ありがたいことに発売後沢山の注文をいただいています。
「今までは造作で作っていたものが既製品で入れられるところに魅力を感じた。ワイドがかなり広くオーダーできる商品は少ないのでぜひ使ってみたい。」というようなお声をいただいております。これからもお客様に「こんなの欲しかった!」と言っていただけるような商品を作っていきたいですね。

発売直後の新商品セミナーでも好評でした

発売直後の新商品セミナーでも好評でした

―これからもお客様に満足していただける商品をたくさん開発していきたいですね。

 福永さん、ありがとうございました!

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