《プレティカ》開発秘話:ロングセラーキッチンをトレンドカラーにリニューアル
今回は、当社のロングセラー商品をリニューアルした新しいシステムキッチン《プレティカ》の開発秘話についてご紹介いたします。

当社を支えるロングセラーキッチン
―《プレティカ》は《プレーンKミディアム(現在は販売終了)》というシステムキッチンがベースになっていますよね。《プレーンKミディアム》はいつ頃から販売している商品なのでしょうか?

企画開発課の小野
《プレーンKミディアム》は2009年の秋に発売した商品です。ミラタップ(当時はサンワカンパニー)ではオリジナルのコンパクトキッチンは数種類取り扱いがありましたが、システムキッチンはイタリアの輸入キッチンのみ販売していました。オリジナルのシステムキッチンもラインアップに加えたいということで、高価格帯の《エレバート》と同時に発売しました。どちらもメイド・イン・ジャパンの品質にこだわり、スッキリとした無駄のないデザインが特徴です。
《プレーンKミディアム》は2020年にブラックを追加しましたが、基本的な仕様は2009年の発売当時から変わっていません

発売当時のカタログ
価格はW2550の機器込みで20万円を切ることを意識した価格設定
ロングセラー商品をリニューアル
―シンプルなので古いイメージはないですね。リニューアルのきっかけを教えてください。
長年人気を継続してきた《プレーンKミディアム》ですが、さらにお客様に喜んでもらえる商品にリニューアルができないかという企画からスタートしました。 「どうすればもっとお客様に喜んでもらえる商品になるか?」とリニューアルポイントを検討していくにあたり、まずプレーンKミディアムがなぜ長い間人気を継続しているかの分析からスタートしました。
私が考えたポイントは、【低価格】かつ【デザインのシンプルさ】です。市場を見ても「価格を抑えるとデザインを妥協するしかない…」というキッチンが多い中で、《プレーンKミディアム》は圧倒的にスッキリ見えて格好良く、とてもコスパが良い商品でした。ですので、この点はしっかりリニューアル後も引継ぎをしていこうと考えました。
一方、発売から時間が経過していることでカラートレンドの変化、バリエーション・選択肢の少なさという課題も見えてきて、この点を重点的に改善してより良い商品に生まれ変わらせたいと考えました。
海外のトレンドカラーの採用
―新色のクレイベージュは今まで当社のキッチンでは見かけない色ですよね。
ホワイトとブラックは《プレーンKミディアム》でも人気のカラーだったので継続することにし、その他は海外の展示会やトレンド情報を見てカラーの選定を行いました。ここ数年、単色で柔らかいカラーの家具や建具を見かけることが多くあったので、主張しすぎずに空間に馴染みやすいカラーで、トレンド感のある色味をという考えでクレイベージュとミッドグレーを採用しました。
また、当社の《ピッタラ》、《ピッタナ》でも人気の同系色となりますので家具のようなイメージでコーディネートを楽しんで貰いたいなと考えました。
木目も検討しましたが、他商品との相性や、当社のお客様には圧倒的に木目より単色のキッチンの方が人気のため、今回は単色に絞ったラインナップとしています。

当初検討していた面材
選べる機器が拡充
―バリエーションはどのように変わりましたか?
主に下記が変わりました。
・選べるワークトップ、エンドパネル
ワークトップはステンレスバイブレーションもお選びいただけるようになりました。お手入れがしやすくヘアラインより傷が目立ちにくいメリットがあり、他のシステムキッチンでも人気の仕様です。エンドパネルも素材を選べるようにすることでお客様の好みに合わせてキッチンのイメージをガラッと変えることができます。エンドパネルを本体と同面材にすることでオブジェのようなキッチンに、ステンレスにするとシャープで空間を引き締めるキッチンになりますよ。
・機器の選択拡充(水栓:5種→12種、IH:4種→8種に拡充)
以前は低価格帯のキッチンには低価格な機器しか設定していませんでした。本体の価格は抑えて機器を性能の良いものにしたいというお客様は沢山おられるので、新たにスワンネック、最近人気のセンサー式水栓、カラー水栓なども選べるようにしました。使い勝手や、お家の雰囲気に合わせてお気に入りの機器を探してもらいたいです。

ミッドグレーには黒、ホワイトには白の水栓の組み合わせもおすすめ
また、細かな部分だとバンポン(扉が当たることによる傷を防ぐクッション材)の仕様も変更しています。《プレーンKミディアム》はシールタイプでしたが、使っているうちに剥がれて無くなることがあるので、埋め込みタイプに変更し、より長く快適に使用してもらえる商品へ改善しました。

リニューアル前(シール)

リニューアル後(埋め込み)
名前は社内公募
―《プレティカ》という名前の由来は何ですか?
今回はサンワカンパニーからミラタップに社名変更をしてから初のキッチンということで、会社全体で盛り上げたいと思い、初の試みで商品名の社内公募を行いました。全社員から69案の様々な案が集まりました。マーケティング部で、商品イメージとの相違がないか、発音のしやすさ、親しみやすさ、SEO観点から見つけやすい名前かなど様々な点を考慮して選定を進め、最終《プレティカ》に決定しました。
単色展開、デザインも価格もシンプルという意味で、プレーンなスタイルで様々な空間に合わせやすい柔軟性をフレッシュで柔らかい音感で表現しています。また、「ティカ」というのは海外の風習で幸せが来るように祈るという意味もありますので、弊社の商品開発に対する思いも反映できていて、「これだ!」と満場一致で決定しました。
どんな空間にもマッチする万能キッチン
―《プレティカ》を使っていただきたいおすすめの空間を教えてください。
ホワイトはシンプルを追求される方へおすすめです。天板も人工大理石でホワイトに統一してもらえると一色にまとまり空間全体に統一感が出ます。バックパネルタイプは背面から見た時もステンレス部分の巾木などが見えてこず、まさに「白い箱」という感じですね。

ホワイト:グリーンホーム株式会社
クレイベージュはナチュラル・北欧テイストの空間にもマッチし、お部屋のイメージを明るくしたい方におススメです。また、最近流行のジャパンディ(Japandi)スタイルにも取り入れられそうです。ブラック、ミッドグレーは落ち着きのあるカラーですのでシック・モダンな空間が好きな方におすすめです。同色のカップボード《キッチンドレッサー》もございますので、セットでお使いいただくと空間がより統一され綺麗にまとまりますよ。

クレイベージュ

ブラック:塩入勇生+矢﨑亮大/ARCHIDIVISION
新色がどんなお客様のお宅に採用されるのかを楽しみにしています!

―当社で長く愛されてきたシステムキッチンからバトンを受け継いだ新キッチン。これからも沢山のお客様のお宅で採用いただきたいですね。
小野さん、ありがとうございました!
インタビューで紹介した商品はこちら
商品の詳細は、下記の商品ページからご覧ください。
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- プレティカ
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¥149,900/台~
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メイド・イン・ジャパンにこだわったシステムキッチン《プレーンKミディアム》が、選ぶ楽しさを拡充し《プレティカ》として生まれ変わりました。
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- エレバート
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¥660,800/台~
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熟練した職人の技による高級感あるステンレス天板や大きなシンクなど、ディテールにこだわったハイグレードモデルです。
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- ピッタラ
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¥27,500/台~
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スペースを少しもムダにせず、中途半端なすき間をつくらずに美しく収納できる《ピッタラ》が新登場。幅が1mm単位でオーダーでき、250mm ~1800mmの間で設定できることが最大の魅力です。
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- ピッタナ
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¥10,900/台~
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簡単にオーダーできる収納《ピッタラ》の姉妹品、一枚棚の《ピッタナ》。1mm単位で幅のサイズオーダーに対応。一枚の薄い板だけが浮かび上がるようなすっきりとしたデザインで、ディスプレイ感覚の収納スペースを簡単に増やすことができます。
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- キッチンドレッサー
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¥81,690/台~
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おしゃれを楽しむようにキッチン空間をコーディネートできるカップボード《キッチンドレッサー》。多彩な面材のバリエーションと美しい納まりで使う人が求める収納量と使いやすさを叶えることはもちろん、インテリアへのこだわりにもお応えします。