《ソリディオ》開発秘話:スタイリッシュなコンパクト洗面台
今回は、2022年に発売されたコンパクト洗面台《ソリディオ》の開発秘話をご紹介いたします。

コロナ禍で高まった手洗い需要に応える、コンパクトな洗面台を目指して
―《ソリディオ》の開発はどのように始まったのでしょうか?
企画が始まったのはコロナ禍の2020年頃でした。玄関手洗いやセカンド洗面を住宅に設置する需要が高まっていたので、そのニーズに応える商品を作ろうと企画が始まりました。当時は市場調査や商品の仕様をまとめる商品企画と、その仕様を製品に落とし込む商品開発が分業体制になっていて、私は商品開発を担当しました。
市場では、既存の洗面台を一回り小さくしただけの製品が多く、もっと”ノイズレス”で、”コンパクトな空間に設置しやすい”というところに特化した洗面台を作ろうと企画が進みました。

企画開発課の鷲頭
商品企画担当からは、2013年から約10年間ロングセラーで人気があったコンパクト洗面《プレーンVミニ(廃番商品)》のデザインを踏襲しつつソリッド感のある意匠であるもの、斜めから見たときに扉の木口のラインが見えないノイズレスにこだわったもの2タイプ作りたい、サイズも3つのバリエーションでと話がありました。

左《ソリディオ》、右《プレーンVミニ(廃番商品)》
開発期限ぎりぎりまでこだわった<エッジタイプ>の留め加工
―開発で苦労した点、こだわった箇所はありますか?
《ソリディオ》は正面から扉の木口が見えない<フラットタイプ>と、扉と側板を留め加工とすることで斜めから扉の木口が見えない<エッジタイプ>の2タイプがあります。

<フラットタイプ>
正面から扉の木口が見えないタイプ

<エッジタイプ>
扉と側板を留め加工することで
斜めから扉の木口が見えないタイプ
特に<エッジタイプ>の留め加工は苦労しました。他の商品でも留め加工をしている商品がありますが、中でも《ソリディオ》は、扉と側板を合わせた角が、直角に等しいくらいシャープな納まりになっています。
留め加工部分のラインを一直線に綺麗に見せるというところを実現しないと、この商品はやる意味がないと思ったので、開発期限ぎりぎりまでこだわりましたね。

ソリディオの留め加工と他商品の留め加工の比較図
―その他のこだわりはありますか?
天板をできるだけ薄くしているところですかね。初めの開発段階では、薄い見付けを実現するために、見付けを斜めにカットすることも試しました。しかし、水が天板を伝ってキャビネット部分に流れてしまい、品質NGとなり、試行錯誤で今の形になっています。

試行錯誤して行き着いた、見付け10mmの天板
ボウルもこだわりましたね。スクエア形状のボウルは隅に水が溜まりやすいので難しいのですが、この商品のコンセプトにはスクエア形状のボウルでないと合わないので、角の度合いや勾配などで品質を保ちながらも、デザイン性を損なわないボウルになっています。

四隅を直線的に仕上げたボウル
―《ソリディオ》はどんな場所におすすめでしょうか?
デザインがシンプルでサイズも3つのバリエーションがあるので、どんな空間でも設置しやすいと思います。また、必要な備品をしまっておける収納も確保しているので、実際の使用時に生活感を出したくないような場所に最適です。
当初の企画通り、住宅だと玄関やその他の小さなスペースにおすすめですが、住宅以外にも店舗やオフィスなどに設置いただいている事例もあるようです。
コンパクト洗面台は他にもあると思いますが、《ソリディオ》は”小さなスペースに置くノイズレスな洗面台”という潔い商品だと思うので、すっきり見せたい空間にぜひ設置いただければと思います。

コンパクトながら機能も十分な《ソリディオ》で手を洗う様子
―コロナ禍の新しい生活様式に需要が高まったコンパクト洗面台。《ソリディオ》は、ノイズを省いたシンプルでどんな空間にも合う洗面台ですので、あらゆる空間でご使用いただきたいですね。
鷲頭さん、ありがとうございました!
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