《バンピーウォール》買付秘話:重厚感ある天然石を気軽に自宅に
今回は、当社のロングセラー商品である天然石壁材《バンピーウォール》の買付秘話についてご紹介いたします。
自然石を積み上げたような壁面用石材
―《バンピーウォール》も当社に昔からある人気商品ですよね。いつ頃から取り扱いが始まったのでしょうか。
《バンピーウォール》は2008年に発売しました。出会いはその数年前の中国の展示会です。当社は昔からゼネコンの下請けや物件対応をしていたので、大理石や御影石はかなり前から取り扱っていました。割石を接着してパネル状にする商品は中国では一般的だったようですが、日本ではまだあまり見かけたことがありませんでした。日本ではセメントで石を模した外壁材などはありましたが、天然石で高級感があり、価格もお手頃だったので、取り扱うことにしました。
発売当時のカタログ
《バンピーウォール》というのは、私が付けた商品名で、Bumpy(凹凸がある)壁という意味です。
その後2015年にピッチ幅が狭い《バンピースリム》を発売しました。
張り合わせは全て手作業!
―《バンピーウォール》はどのように作られているのでしょうか?
採石場から切り出してきた石を機械で切り、割ったものを、手作業で張り合わせて作っています。採石場は工場が所有しており、 取れる場所で石の色や質感が変わります。パネルにするのは全て手作業なので、選ぶ石の色やサイズのバランスは作業される方のセンスになりますが、完成見本をお渡しし、見本通りになっているかを工場でチェックしています。
採石場
採石場から切り出された石板
機械で細かくカット
ランダムな棒状にする
1つずつパズルのように組み合わせてボンドで接着する
完成品
梱包も手作業。厚みも基準内に収まっているかを確認します
―とても手間をかけて作られているのですね。天然石なので、仕上がりの基準管理に苦労しそうですね。
そうですね。手作業なので、見本通りを徹底しているところと、検品基準の厳しさが安定した品質に繋がってくると思います。天然のものなので、バラつきも大きく、一つとして同じ表情の石はありません。
天然石の風合い
裏面はボンドで接着している
天然石ならではの難しさ
―苦労した点を教えてください。
天然石なので、採石場の中でも途中で石の色が変わったり、石自体が採れなくなる場合があります。採石場もいつかは石が無くなるので、無くなればまた別の石山を買います。石種は同じでも、黄みが少なくてグレーの割合が多いと別の商品に見えてしまいます。どうしても石が採れない時は、別のカラーとして商品登録したり、販売自体を中止しなければならない場合もありました。
また、広い面積で購入された時に、一部だけ色味が違うとお問い合わせいただいたこともありました。天然石のため、色調や模様などにバラツキがどうしても出るので、施工の際は壁に張る前に仮並べをして全体のバランスを見てから施工していただきたいのですが、1ケースずつ開けて貼っていくと、どうしても一部だけ色が固まってしまいます。仮並べは面倒なことですが、より綺麗な仕上りになる大事な工程ですので、必要なことだと伝えていきたいですね。
またタイルの代替商品として、《ロックス》という天然石を再現した商品も揃えております。こちらは《バンピーウォール》に見た目が似ているものを探して見つけた商品ですが、壁タイルの中でも人気があります。 それでも、《バンピーウォール》は根強い人気があるので、“本物の石にしか出せない高級感”を求める方も多いのかもしれませんね。
バンピーウォールの表面
ロックスの表面
―《バンピーウォール》はどのような空間におすすめの商品でしょうか?
玄関の壁や、吹き抜けやテレビの壁などにアクセントとしてのご使用がおすすめです。外壁の広い面にお使いいただいても迫力がありますよ。屋内では照明と組み合わせることで、表面の凸凹の陰影がより強調され高級感のある空間を作ることができます。
株式会社空間計画提案室
株式会社槐工務店
―本物ならではの質感を求めている方にはぜひご採用いただきたいですね。
八田さん、ありがとうございました!
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