《クアドロスリム》開発秘話:海外からも評価されたガラスドアに秘められた魅力に迫る
今回は、2015年12月に発売し、ロングセラー商品となったガラスドア《クアドロスリム》の開発秘話をご紹介します。

「細見付けのガラスのドアを作りたい」というテーマから始まった開発
―どのような経緯で《クアドロスリム》の企画が始まったのでしょうか。

企画開発課の多田
当時、海外の展示会へ行くと、ガラスのパーティションを作っているメーカーさんが多く、ヨーロッパの名だたるブランドで、高級なガラスドアが展示されているのを見かけました。
そんな中、細枠のアルミフレームでガラスのドアを作りたいと思い立ち、企画開発が始まりました。
当社ではすでに《ミスモデルノ》というパーティションを販売していましたが、その商品ではガラスではなくアクリル樹脂板を採用しています。今回の《クアドロスリム》では、ガラスという素材の平滑性を利用することで、まわりの空間を歪みなく映すことにこだわりました。ガラスの美しさと細いフレームが合わされば、思い描いていたような上質な空間が具現化できると、わくわくしながら開発を進めましたね。

イメージしたプロダクトデザインのスケッチ
日本建築、ふすまの文化を現代によみがえらせたデザイン
―デザインで特にこだわった点や苦労した点を教えてください。
細いフレームの場合ガラスを枠に差し込む仕上げが多い中で、《クアドロスリム》はガラスと枠を接着によりさらに一体化させ強度を確保しています。ガラスの厚みや割れ対策についても試作を重ね、最終的にガラス面に飛散防止フィルムを貼ることで安全に、そして手軽に取り付けられるようにしています。
ガラスのカラーは思い思いの空間に合わせられるように、ブロンズやクリアガラスなどを選定しました。
当時、国内でもガラスのパーティションは存在していましたがとても高価でした。沢山のお客様に採用していただけるよう、お求めやすい価格にするため工場と何度も調整しました。

―2017年 iFデザイン賞受賞。その時の気持ちを教えてください。
きっかけは、海外の展示会で見たガラスのパーティションに憧れて開発しましたが、逆に海外から評価されてとても嬉しかったですね。日本人が持つわびさびやシンプルな空間の作り方を海外の方が感じ取ってくれ、内と外が有機的に交わる日本特有の文化として、現代の”ふすま”と捉えて評価いただけたと思います。

2017年iFデザイン賞を受賞した《クアドロスリム》

空間を操る多彩なクアドロスリム
―おすすめの設置方法があれば教えてください。
リビングの間仕切り戸や開き戸に使われる施工事例が多いですが、 キッチンのカップボードとして棚柱に可動式の棚板を設置し、背面収納の手前にガラスパーティションのドアを設置したり、ウォークインクローゼットの扉として見せる収納にしても、空間が広がりが綺麗に見えるのでおすすめです。

框組みのドアが多い中、あえてガラスパーティションを設置することで、壁と同化してミラー効果を発揮し空間が広く、そしてシンプルに見せることができます。
ぜひご自宅で気軽にガラスパーティションの空間を楽しんでいただきたいです。
―発売から8年、さまざまなバリエーションを追加し進化し続けているクアドロスリム。今後の新商品も楽しみです。
多田さんありがとうございました!
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