スロップシンクとは?メリット・デメリットや活用方法を解説

スロップシンクは、日常生活の家事や作業効率を上げる便利なアイテムです。スロップシンクの設置を検討している方へ向けて、メリット・デメリット、費用相場などを解説します。スロップシンクの活用方法や、後悔しないためのポイントなどもまとめてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
スロップシンクとは?

スロップシンクは、汚れものを洗うための便利な専用シンクです。スロップ(slop)は英語で「汚水」を意味しており、汚れものを手軽に洗えるシンク(流し)として注目されています。
自宅の洗面台や浴室では、泥だらけの靴や衣類、汚れた掃除道具などを洗うのに抵抗を持つ人もいるでしょう。汚れものを洗うためのスロップシンクがあれば、室内や日常使いの洗面台を汚さずにさまざまなものを洗えます。
間取り図では「SK」と表記されることが多く、「マルチシンク」や「洗濯用流し」といった名前で呼ばれることもあります。
また、スロップシンクは深めの設計で水が飛び散りにくく、排水口には詰まりを防ぐ目皿が付いているものが一般的です。さらに水を溜められるゴム栓が付属しているタイプもあり、さまざまな用途に対応できます。
汚れたものを手軽に洗える場所として、多くの家庭で取り入れられています。
スロップシンクのメリット
スロップシンクは、汚れたものを洗うのに便利な設備です。家事の負担を減らしたり、浴室や洗面台を清潔に保ったりと、日常生活をより快適にしてくれる役割があります。ここでは、スロップシンクを取り入れることで得られるメリットをくわしくお伝えします。
浴室や洗面台を衛生的に保てる
スロップシンクを使うことで、浴室や洗面台を清潔に保つことができます。汚れた靴や衣類を洗う際、洗面台では汚れが飛び散ることがありますが、スロップシンクならその心配はありません。
専用の洗い場として使うことで他のスペースを汚さずに済み、家族も安心して使えます。また、汚れたものを洗う場所と日常的に使う場所を分けることで、より清潔に保つことができます。
家事の効率が上がる
スロップシンクには水跳ねや汚れの飛散を防ぐ設計が施されており、深さや形状にも工夫があります。水跳ねなどの心配をせずに洗えるため、家事の効率アップを図れるでしょう。
たとえば、子どもが砂場や泥遊びをした後の靴や衣類をすぐに洗えるため、汚れが他の場所に広がる心配がありません。また、洗濯物を干す場所の近くにスロップシンクを設置すれば、すぐに洗って干すことができるため家事の流れもスムーズになります。
さまざまな用途に使える
スロップシンクには、さまざまな活用方法があります。とくにペットのシャンプーや、子どもの習字道具、絵の具を洗うのにぴったりです。
また、ホースをつないで植物や家庭菜園に水やりをすることもできます。設置を考える際はどんな場面で使いたいかを考え、自分の生活に合った使い方を見つけることが大切です。
スロップシンクのデメリット
活用の幅が広く便利なスロップシンクですが、いくつかのデメリットもあります。スロップシンクのメリットを最大限引き出すためにも、以下3つのデメリットを押さえておきましょう。
設置スペースが必要になる
スロップシンクを設置するためには、専用のスペースが必要です。洗面所やキッチンといった既存の水回りに加え、さらにスペースを確保しなければなりません。
特にスロップシンクは大きめのサイズが多いため、狭小住宅や限られたスペースでは設置が難しい場合があります。設置場所の選択肢が限られてしまうこともあるため、注意が必要です。
洗面台と比べて種類が少ない
スロップシンクは、洗面台と比べて種類が少ないデメリットがあります。デザインや機能性にこだわりたい人にとっては、限られた選択肢に不満を感じることもあるでしょう。
また、種類が少ないため、特定の素材や機能を持つ製品を見つけるのが難しく、場合によっては妥協せざるを得ないこともあります。
配管工事が必要になる
スロップシンクを設置する際は、配管工事が必要です。配管工事には時間と費用がかかり、とくに既存の配管から遠く離れた場所に設置する場合は、工事の規模が大きくなります。
工事の規模によっては、想定以上の時間や費用がかかることもあるため注意が必要です。また、リフォームの場合は、壁や床を解体して元に戻す工事が必要なため、さらに費用がかかることがあります。
スロップシンクの5つの活用方法

スロップシンクの用途は幅広く、さまざまな使い方ができます。以下で、スロップシンクの5つの活用方法をご紹介します。
汚れた靴や衣類のつけ置き洗いをする
スロップシンクは、汚れた靴や衣類をつけ置き洗いするのにぴったりです。たとえば、子どものいる家庭では、外遊びから戻った後の泥だらけの靴や衣類をすぐに処理できるのは非常に便利でしょう。
また、洗剤を使ったつけ置き洗いにも対応できるため、しつこい汚れもしっかり落とせます。
ペットのシャンプーや足を洗う
スロップシンクは、ペットのシャンプーや足を洗うのにも最適です。ペットが外で遊んだ後、簡単に足を洗える場所があると助かります。
とくに犬などの大きなペットの体を洗う場合でも、深さがあるシンクなら全身をしっかりと洗うことができます。
アウトドア用品やガーデニング用品を洗う
スロップシンクは、アウトドア用品やガーデニング用品を洗うのに便利です。ベランダやガレージに設置すると、ガーデニングやDIY作業などで泥や土がついた道具を、室内に持ち込まずにその場で洗うことができます。
広いシンクであれば、クーラーボックスやバーベキューグリルなど、アウトドアで使う大きな用品も簡単に洗えます。屋外での活動が多い人におすすめの設備です。
習字道具や絵の具を洗う
スロップシンクは、子どもの習字道具や絵の具を洗う際にも便利です。筆やパレットなどの道具を一度に洗えるため、後片付けが楽になります。
さらに、子どもだけで洗っても、墨汁や絵の具が浴室や洗面台に飛び散る心配が少ないでしょう。子育て中の家庭でも、自宅を清潔に保つことができます。
レンジフードやフィルターを洗う
スロップシンクは、キッチンのレンジフードやフィルターを洗うときにも便利です。油汚れがついたフィルターを洗っても、キッチンを汚すことなくしっかりと汚れを落とせます。
広めのシンクなら大きなフィルターでも簡単に洗えて、掃除がスムーズに進むでしょう。
おすすめのスロップシンクの設置場所5選

スロップシンクは、用途や目的によって設置場所が異なります。以下で、おすすめの設置場所5選と、それぞれの場所に適した人・生活スタイルの特徴をご紹介します。
ユーティリティルーム(家事室)・ランドリールーム
ユーティリティルームやランドリールームは、スロップシンクを設置するのにぴったりの場所です。洗濯や掃除、アイロンがけなど、家事を効率よくこなせるように設計されたスペースのため、スロップシンクがあるとさらに便利になります。
スロップシンクがあれば家事動線が短くでき、作業がスムーズに進められます。また、専用のシンクがあることで、他の家族が洗面台を使いたいときも気兼ねなく利用できるでしょう。
ユーティリティルーム(家事室)・ランドリールームに設置するのがおすすめの人
- 共働き世帯や子育て世代
- スポーツや趣味で汚れやすい衣類がある家庭
玄関
玄関にスロップシンクがあれば、外から帰ってきたときの汚れをすぐに落とせます。玄関で靴や手を洗えるため、室内に汚れを持ち込むことなく家の中を清潔に保てます。特に、スポーツ帰りや雨の日で泥が付いた際などに便利です。
玄関に設置するのがおすすめの人
- スポーツや外遊びをする子どもがいる家族
- 外からの汚れを室内に持ち込みたくない人
庭・バルコニー
庭やバルコニーにスロップシンクを設置すると、大きなものやアウトドア用品、ガーデニング道具を洗うのに便利です。さらに、ホースをつなげば植物や家庭菜園の水やりにも活用できます。
室内に設置スペースが確保できない場合でも、庭なら設置できることが多くおすすめです。
庭・バルコニーに設置するのがおすすめの人
- 家庭菜園を楽しむ人
- キャンプやBBQを楽しむ人
- ペットを飼っている人
勝手口の近く
勝手口の近くにスロップシンクを設置すれば、キッチンとの動線が短くなり使い勝手が良くなります。泥がついた野菜を洗ったり、ゴミ出しの後に手を洗ったりするのにも便利です。
また、買い物帰りなどで勝手口を頻繁に使う家庭では、さっと汚れを落とせる場所があると助かります
勝手口の近くに設置するのがおすすめの人
- 土付き野菜の洗うことが多い人
- 家事効率を重視する人
ガレージ
DIYや車・バイクのメンテナンスを趣味とする方は、ガレージにスロップシンクを設置することがおすすめです。洗車やオイル交換で汚れた手や工具をすぐに洗えるため、作業効率が上がります。
ガレージでの作業が多い方は、スロップシンクを設置することで作業をより快適に進められるでしょう。
ガレージに設置するのがおすすめの人
- 自動車やバイクのメンテナンスを自宅で行う人
- キャンプや釣りなどを楽しむ人
- DIYをする人
【ミラタップ】おしゃれなスロップシンクの施工イメージ
ポップなランドリールームに

製品:《スロップシンク》
ガーデニングや汚れものの洗濯、ペットのシャンプーなどあると便利なスロップシンク。お庭やベランダはもちろん、ランドリールームに設置すると使い勝手抜群です。
屋外でもシンプルで美しいデザイン

製品:スロップシンク《アクレッタ》
シンプルで美しいデザインが特徴で、屋外にもよく馴染みます。お庭やベランダに設置しても景観を損なうことがありません。機能性とデザイン性を兼ね備えたスロップシンクで、作業スペースを快適に整えましょう。
後悔しない!スロップシンクを設置する際に気を付けるポイント
スロップシンクを設置するなら、使い勝手を良くするための工夫が必要です。ここでは、後悔しないために知っておきたいポイントを5つご紹介します。
使う目的を明確にしておく
スロップシンクを設置する際は、使用目的をはっきりさせておくことが大切です。ペットのシャンプーやガーデニング道具の洗浄、汚れた靴や衣類のつけ置き洗いなど、具体的な使い方を考えてみましょう。
目的を明確にすることで、設置場所やサイズ、必要な機能をより適切に選ぶことができます。事前にイメージを固めておくと、より希望に沿ったスロップシンクの設置を実現できるでしょう。
水跳ね対策をする
スロップシンクを使う際には、水跳ね対策をしっかりと考えることが大切です。設置の際は、設置場所や周囲の素材選びに注意しましょう。
たとえば、シンク周りの壁や床を防水性の高い素材にすることで、水や汚れによるダメージを減らすことができます。また、シンク自体の深さや形状の工夫も必要です。深さのあるシンクは水をしっかり受け止め、形状が丸みを帯びたデザインは水が跳ね返りにくくなる効果があります。
さらに、周囲に防水シートを敷くなど手軽な方法もあるため、用途や場所に合った対策を取りましょう。
お湯が使えるように給湯配管を引く
スロップシンクをさらに便利に使うには、お湯が使えるように給湯配管を設置するのがおすすめです。温水が使えることで、頑固な汚れも効率よく落とせるようになります。
また、寒い季節に快適に作業ができるのも嬉しいポイントです。ただし、給湯配管を設置するには工事が必要になるため、設置場所や予算をしっかり考えた上で計画を立てましょう。
凍結対策をする
スロップシンクを屋外に設置する際、寒冷地では凍結対策が欠かせません。冬場に水が凍ると配管が破裂する恐れがあるため、事前に対策をしておく必要があります。
たとえば、配管に断熱材を巻いたり、防寒シートを使ったりする方法もあります。設備会社や施工会社に相談し、寒冷地でも安心してスロップシンクを利用できるようにしましょう。
身長を考慮して取り付ける高さを決める
スロップシンクを設置する際は、家族全員が使いやすい高さにすることが大切です。とくに、日常的に使う人の身長に合わせることで腰や背中への負担を減らすことができます。
シンクが深い分、少し高めの位置に取り付けると、長時間の作業でも疲れにくくなります。使いやすい高さを慎重に調整し、より快適に作業できる環境を整えましょう。
スロップシンクに関するよくある質問
スロップシンクと屋外水栓の違いは?
A.スロップシンクと屋外水栓は、構造や用途が異なります。スロップシンクは汚れ物を専用とした、底の深いシンク(流し)のことです。一方、屋外水栓は屋外に設置された柱上の蛇口を指します。基本的にシンクはなく、蛇口のみのシンプルな設計です。
スロップシンクは広めのシンクが付いているため、さまざまな活用方法があります。屋外水栓は、とくに庭の水やりや簡単な手洗いなどに最適です。
スロップシンクが「いらなかった」と感じられる理由は?
A.スロップシンクが「いらなかった」と感じる主な理由は、使用頻度の低さです。設置には半畳ほどのスペースと5〜10万円程度の費用がかかるため、使用頻度が低いと後悔する可能性があります。目的を明確にし、自分のライフスタイルを十分に考慮して設置を検討しましょう。
スロップシンクを設置して、日常をより快適に!
スロップシンクは、汚れものを洗ったり、作業を効率的に進めたりするのにとても便利な設備です。設置場所や用途に合わせて選ぶことで、日常の家事や作業がより快適になるでしょう。
ただし、設置にはスペースや費用がかかるため、事前にしっかりと計画を立てることが大切です。今回のポイントを参考に、生活スタイルにぴったりのスロップシンクを見つけてみてください。
ミラタップでは、さまざまな用途で活躍するスロップシンクをご紹介しています。使い勝手が良く省スペースなタイプや、屋外にもぴったりのタイプなどをご用意。機能性はもちろん、使っていないときでも日常生活に美しく溶け込むデザインも魅力の1つです。ミラタップへのお問い合わせやカタログ請求はお気軽にお問い合わせください。
2025.4.〇〇更新
※このページの掲載内容は、更新時点の情報です。商品仕様、価格表記など、現在と異なる場合がございます。
恐れ入りますが最新情報は、ミラタップ(旧サンワカンパニー)オンラインストアにてご確認ください。