止水栓は何種類ある?開閉方法を必要な道具、ポイントとあわせて解説

水の出入りをコントロールする止水栓にはいくつかの種類があり、開閉方法も異なります。いざ水を止めたいときに慌てることがないよう、種類ごとの開閉方法を理解しておきましょう。
この記事では止水栓について、種類や開閉方法、開閉するときのポイントを解説します。
止水栓は3種類
止水栓には「外ネジタイプ」「内ネジタイプ」「ハンドルタイプ」の3種類があります。
それぞれの特徴や違いを見てみましょう。
外ネジタイプ

主にトイレによく利用されているのが外ネジタイプの止水栓です。
開閉するためのネジ部分が配管から外に飛び出していて、基本的にはマイナスドライバーを使って開閉します。
内ネジタイプに比べると開閉はしやすいですが、ネジの溝にドライバーが入りにくいこともあります。
内ネジタイプ
内ネジタイプは、開閉するためのネジ部分が内側に入り込んでいます。
外ネジタイプと同様、マイナスドライバーを使って開閉するタイプですが、ドライバーを差し込む溝が内側にある分、外ネジタイプよりも開閉がしづらいです。
ハンドルタイプ

ドライバーを使わず、手で開閉するタイプの止水栓で、蛇口のようなハンドルがついています。
手で開閉ができるので外ネジタイプ、内ネジタイプより簡単です。固く閉まっていると素手で開けるのは危険なので、ゴム手袋を用意しておくと安心です。
止水栓の形状
止水栓は開閉のタイプ以外に、形状にも違いがあります。
形状もまた3種類あるので見ていきましょう。
ストレート止水栓

水の流れが変わらない止水栓です。床から配管が伸びている止水栓であり、文字通り配管がまっすぐなのが特徴と言えます。
主に、トイレ、キッチン、洗面台の止水栓が該当します。
アングル止水栓
水の流れが直角に変わる止水栓であり、配管は壁から伸びています。
洗面台やキッチンには、このアングル止水栓が使われているケースがあります。
クランク止水栓
混合栓に使われている止水栓です。混合栓を支える「クランク」についています。
混合栓が設置されることの多いキッチンや浴室では、このクランク止水栓をよく見かけます。
【種類別】止水栓の開閉方法
ここからは種類別に、止水栓の開閉方法を具体的に見ていきます。
自宅にある止水栓の種類を把握したうえで、万が一のときのために正しい開閉方法を頭に入れておきましょう。
外ネジ・内ネジタイプ
【開け方】
- 1.溝にマイナスドライバーを差し込む
- 2.マイナスドライバーを反時計回りにゆっくりまわす
【閉め方】
- 1.溝にマイナスドライバーを差し込む
- 2.マイナスドライバーを時計回りにゆっくりまわす
ハンドルタイプ
【開け方】
- 1.ハンドルを手で握る
- 2.反時計回りにゆっくりまわす
【閉め方】
- 1.ハンドルを手で握る
- 2.時計回りにゆっくりまわす
止水栓の開閉に必要な道具

種類によって異なるものの、止水栓の開閉時は主に以下の道具が必要です。
マイナスドライバー
外ネジタイプ・内ネジタイプの止水栓は、開閉にマイナスドライバーが必要です。
サイズが合わないドライバーを使うと溝が変形してしまう可能性があるため、新しく購入する場合は自宅にある止水栓の溝のサイズを測っておくことをおすすめします。
また、外ネジタイプの止水栓の場合、マイナスドライバーよりも「水栓ドライバー」を使用したほうが簡単に開閉できます。自宅の止水栓に内ネジタイプがない場合、マイナスドライバーではなく水栓ドライバーを用意しておくと良いでしょう。
ゴム手袋
止水栓を開閉するとき、場合によっては作業中に水があふれてくることがあります。 そんなときにゴム手袋をしていると、手が水で濡れたり、汚れたりするのを防ぐことができます。
また、ハンドルタイプの止水栓を開閉するときに固くて素手で開けづらい場合は、ケガを防ぐためにゴム手袋をつけておくことをおすすめします。滑り止めにもなるでしょう。
バケツ
作業中に水があふれてきたときに、その水を受け止め、溜めておくためのものです。
床が水浸しになることを防ぐことができます。
雑巾
同じく水があふれてきたときのために用意しておきます。
万が一水が床にこぼれてしまったら、すぐに雑巾で拭き取りましょう。
止水栓を開閉するときのポイント
最後に、止水栓を開閉するときのポイントを「トイレ」「キッチン」「浴室」「洗面台」と場所ごとにまとめました。
安全に作業したり、掃除の負担を減らしたりするためのポイントなので、ぜひご一読ください。
トイレ
トイレの止水栓はタンク後ろ側の壁、もしくは床に設置されています。
一般的に、トイレはスペースが狭く掃除がしにくい場所なので、できるだけ床が水で汚れないように気をつけたいところです。タンク内の水位を確認しながら、ゆっくりと止水栓を開けましょう。一気に全開にすると水があふれる可能性があります。
また、他の場所にも言えますが止水栓を回した回数をメモしておくことで、閉めるときに同じ回数だけ反対に回すことで、適切な水量に調節できます。
キッチン
キッチンの止水栓はシンク下、蛇口の給水管部分にあります。
キッチンの配管は水用とお湯用の2本あるのが特徴。それぞれに止水栓がついているので、水のトラブルなどで止水栓を止めるときは両方を閉めましょう。
キッチンの止水栓ならではの特徴として、収納スペースの背面パネルなどで覆われていることが挙げられます。この場合はプラスドライバーを使ってネジを外すことで、止水栓を露出させることができます。
洗面台
キッチンと同様に洗面台の下、蛇口の給水管部分にあります。
混合水栓の場合は、水用とお湯用の2本の給水管にそれぞれ止水栓がついているため、両方あわせて閉めてください。
浴室
浴室の止水栓は、家庭によって設置されている場所が異なります。
蛇口の下に設置されているケースが多いですが、場合によっては壁に設置されているケースも。
蛇口の下に設置されている止水栓は内ネジタイプのものが、壁に設置されている止水栓はハンドルタイプのものが多いです。
ただし、浴槽の蛇口のようにタイルに埋まっているものは、止水栓がない場合もあります。止水栓がない場合は水道の元栓を閉めることで対処しましょう。
まとめ

水漏れなどのトラブルが発生したとき、一時的に対処するために欠かせない止水栓。そんな止水栓には3つの種類があり、開閉方法が異なります。万が一水漏れが起こってしまったとき、すこしでも早く対処をするために、自宅の止水栓の開閉方法をしっかりと理解しておきましょう。
この記事では止水栓について、種類や開閉方法、開閉するときのポイントを解説しました。